現在、「インテグレイティブ・ペイシェント・エクスペリエンス(IPX)」の探究及び構想に着手するに当たり、現代の医科学界(アカデミック)における様々な知的作業について「キーワード抽出(リーディングス)」しながら、IPX実現に向けての「コンテクスト・リテラシー」なるものをお届けしている。
先述の後記において、現代の情報化社会の中で見失ってはならないものが我々には在り、それは「人間理解」であると同時に「人間回帰」であることを指摘した。
決して、ヒューマニズムを掲げ『人間中心主義』を訴えているのではなく、認知科学などにおける「自己意識」の研究を例に、それらが何らかの意味で問題とされてきたことは、認知科学の領域で言えば、これまでのところ「知覚、思考、知識構造」などの研究が主流であり、人間の自己意識そのものが認知科学のテーマとして真正面に据えられることは少なかったように思われるからであった。
そして、そのような傾向は往々にして我々の日常生活とそれを取り巻くあらゆる社会的活動にも、少なからずとも影響を及ぼしながら人間を麻痺させて行く。
特に医療に関しては、「その社会を偽りなく写す」領域であり、如何なる知的領域(諸科学)に従事する者においても、また、一般の者においても決して見失ってはならない人間領域であることを忘れないでいただきたい旨をお願いした次第である。
幾分、乱筆になるかもしれないが、今回は「インテグレイティブ・ペイシェント・エクスペリエンス(IPX)の中心となる目的」について掲げておきたい・・・。
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