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Media of AQAL. [ アークル・メディア ]

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アークル・メディア[Media of AQAL]

AQAL chart 9

アークル・メディア[Media of AQAL]は、包括的かつ統合的な実践(インテグラル・アプローチ or インテグラル・プラクティス)を表現するメディアを通じ、個人(美)・文化(善)・社会(真)及び自然のダイナミックな活動への参与的かつ共創造的パラダイムを創発するための方法論を探求し、「人間中心設計:HCD(Human Centred Design)」の在り方を模索するとともに、全ての目標は「人生(生活・生命)の質:QOL(Quality of Life)」への貢献と「全人的成長と進化」及び「治癒と変容」を目的とする、ユニークでエキサイティングな試みと考えています。

前回説明したように、AQAL(アークル)とは 、ALLQuadrants(全象限・四象限)、ALLLevels(全レベル)の略語であり、「AQALアプローチ」、つまり『インテグラル・アプローチ(統合的な方法論)』あるいは『インテグラル・パースペクティブ(統合的な視点/視座/ゾーン)』を意味しています。

本日は、四象限がそれぞれ異なった特定の「真実のタイプ」・「妥当性の条件(妥当要求)」を持っているとは何を意味するのかを具体的に見てみようと思います。

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図表3. 妥当性の条件 Validity claim


統合的なアプローチ:「真実の四つのタイプ」

 

0001真 実(Truth)

真実のタイプは(表象的)「真実(もしくは真理)」。単純な地図化、または単純な対応。「外で雨が降っている」という叙述は実際に外を見て雨が降っていれば「真実」である。ほとんどの経験科学、日常生活を貫く「最もなじみ深い」真実のタイプ。代表的分野:科学(物理・生物学)・医学等。

0002真実性 (Truthfulness)

真実のタイプは「真実性」。人の内面的なイメージ・思考は対話などでしか知りえず、その内容を解釈し、それが信頼できるものなのかどうかを判断しなければならない。最先端の機器を用いて臓器としての脳をいくら調べても(右上のアプローチ)その人がスーパーマーケットにいつ行きたいと思ったのかは解らない。その人の内面を知るには対話を通じて解釈していくしかない(解釈する必要があるのは、彼が嘘をついていたり、記憶が曖昧であったりする可能性があるためである)。このアプローチではその解釈が正確であるほどに真実性という妥当性を満たしているといえることになる。代表的分野:臨床心理学・宗教・文学等。

0003機能的適合 (Functional fit)

真実のタイプは「機能的適合」。客観的な全体に対する機能的な適合という観点から説明を試みる。 それぞれの事象が全体的システムの相互的なネットに結びついていれば真実であるとする立場。 代表的分野:システム理論・ガイア理論等。

0004公正さ (Justness)

真実のタイプは「公正さ」。主体が、どのように相互理解という関係性の中に適合するのかを説 明しようとする。あなたと私が一緒に住むとして、私たちは、単に 客観的・物理的に同じ場所に住 むのではなく(それは右下の領域の関心事である)、同じ文化・道徳的・倫理的な空間の中に住むのである。したがって、ここで 問題になるのは事実だけでも、真実性だけでも、また機能的適合だ けでもない。ここでは公正さ・善・公平さが問題になる。 代表的分野:解釈学・構成主義・構造主義等。


上記の「ALLQuadrants(全象限・四象限)」で示された『真実のタイプはそれぞれに、個人及び集団的な価値判断や専門性によって、見ている対象は同じであるにもかかわらず、観察者のアプローチによって同じ対象の違った側面が強調され、時に真実はたった一つの象限に還元されてしまうのです。

現代は特に「科学的根拠」に依存していますが、昨今の脳科学に観られるような「個人の内面的現象」を全て「脳という外面的器官」の機能と構造が解明できれば、合理的科学による極端な還元主義のみで理解できると説明します。

さらに危険な行為は、何もかもが科学的手法によって個人の心や文化、社会や自然までもがコントロールされるべきであると言ったイデオロギーが医療分野にまで浸透していることでしょう。

科学的合理主義には基本的に、「機械論的特性」が色濃く、あらゆる事象を細分化しすりつぶし、部分の総和がその全体を形成しているという還元主義に埋没してしまいます・・・

これは他の象限でも同じことが論じられることですが、たった一つの象限に全ての現象を還元することは全くの誤りであり、いずれの象限もその関係性が観られるものの、どの象限が唯一であり、その優位性が論じられることは包括的統合的世界を正しく記述したことには値しないのです。

次回はその具体的内容を「全象限アプローチ」の立場から考察してみたいと思います。

ALL Quadrants(全象限・四象限)


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