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Ⅲ.統合的地球社会(インテグラル・グローバルソサエティー)のグランドデザイン
- 2014/10/17
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- インテグラル・グローバルソサエティー, ベーシックインカム, 統合的地球社会
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私たちの社会は、これからはもう従来と同じように進むことはできないのだということを是非理解して下さい。
私たちは現在、人類進化の歴史上において大変重要な分岐点(ターニングポイント)にさしかかっています。
すなわち、私たちは古典的な労働が消滅しつつある社会に向かおうとしているのです !!
ノーベル賞経済学賞を受賞したミルトン・フリードマンは、数年のうちに技術上の進歩によって労働は20パーセントしか残らないと考えています。
社会学者のベックは、依然として人間は「余計」になるばかりだと語っています。
しかし、余計な人間など誰一人としていないのです! 誰もが重要で、価値があります !!
問題はなんといっても、人間が古典的な労働から抜け落ちたときどうするのかということです。
これは、現代の私たちに向けられた「文化的問題」なのです。
私たちは全ての人々に、信念、愛、希望を与えなければならず、もしそれができなければ、それは人間が無気力な存在に転落し、単なる二本足の動物になってしまいます !!
私たちは事実上、とっくにそこで生活している「パラダイス」のような状況を現実のものとして受け入れて、これを利用することに対して抱く恐れがあるならば、それはおそらく生まれつきのものか、受け継いだものの考え方にあります。
すべての財とサービスが常に供給可能状態であること、全員に行き渡る十分な物資が存在すること、すなわち、食べるものはもちろん、衣服、自動車、テレビ、コンピューターなどが十分にあること、わけても十分な貨幣があることを私たちはまだ把握できないか、あるいは理解しようとしないのです。
進歩と合理化は、私たちにかつてない規模の過剰をもたらしました。
しかし現実には、これらの財を全員に行き渡らせる代わりに、「財へのアクセス」には隘路(物事を進める上で妨げとなるものや条件、支障、難点)が組み込まれているのです !!
ベーシックインカムは、国民全員を億万長者にすることはありませんが、人間にふさわしい生活と社会参加を可能にするでしょう。
もちろん、ベーシックインカムによって各人が金銭的に大飛躍を遂げることはないし、まして贅沢な生活を送るなどと言うことはまだまだ論外です。
しかしそれでも、ワインボトルのように狭い隘路は、ベーシックインカムという余地が与えられることによって、なによりも気持ちの面で非常に広げられるでしょう。
所得が保証されることは、国民をのっぴきならなぬ生存不安から解放するはずです。
それによって、国民はまず彼らのために何か意義深いことを、そして社会にとって何か有用なことを行うのに必要な自由裁量の余地を手に入れるのです !!
ふつう被雇用者は誰でも自分の給与や賃金を不当だと感じるものです。
なぜなら、自分の所得を上司の所得と比較したり、それどころかトップマネージャーの所得と比較するからです。
あるいは、単に勤務先の同僚と比較するだけかもしれません。
しかし、ベーシックインカムが導入されれば、この悩みは薄れるか、あるいは全く消えるでしょう。
各人が個人的な職業上の目標にどれだけ近づけるかは、自己責任の問題になります。
ベーシックインカムのない労働者はつねに何かと引き換えに報酬を得ますが、その際つねに不公平の感情が残ります。
なぜならば、彼らは他の者が自分以上の報酬を得ているのではないかという猜疑心に駆られるからです。
更にこれに加え、普通の賃金はつねに過去の清算の結果であること、これに対してベーシックインカムは未来志向のモデルです。
所得は未来に対する委託であるべきであって、過ぎ去ったことの清算であってはならないのです。
ベーシックインカムは、私たちに未来について考えることを可能にし、実際の未来を可能にし、創造性を発揮させるための余地を開くものです !!
また、ベーシックインカムによって、実に意義深い可能性が生まれます。
つまり、人間は、「働かねばならないから働く」のではもはやなく、『働きたいから働く』ようになるなるのです。
これは、社会における「労働・福祉環境」をラディカルに一新することとなります !!
このように、現在までの「進歩と合理的世界観」から、人類全体のラディカルで革命的な『進化と統合的世界観』への移行という、創造的で全体を包括する企ては、本質的には小規模に先取りして実施することはできないでしょう。
実際的に、全体が問題なのですから、私たちは小規模に行動する必要はないのです。
第一に大切なことは、社会全体の思考遮断を克服しなければなりません !!
私たちにとっての共通で窮極の目標は明白です! それは、不安のない社会であり、それこそが私たちの『進路を示す北極星』なのです !!
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